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研修先での生活

研修先での生活[ life at training site ]

北海道大学整形外科では、札幌を中心として道内に多くの関連病院を有しています。
研修病院での働き方を一部ご紹介します。


研修先:北大病院

1週間の主なスケジュール

全体ディスカッション、教授回診、各班グループディスカッション
手術日
病棟管理、術前診察 (自己研鑽日)
手術日
病棟管理、術前診察
休み (オンコール)
休み (オンコール)

経験できる症例
上肢 肩、肘、手関節、指関節の人工関節置換術や関節鏡手術、先天性小児疾患など
下肢 膝や足の人工関節置換術、膝周囲、足周囲の骨切り術
前十字靭帯断裂や半月板などの関節鏡手術や足部手術
股関節 人工股関節置換術、小児〜成人の骨盤骨切り術、骨盤骨折など
脊椎 一般的な脊柱手術(腰椎後方固定、椎弓形成術など)
思春期特発性側弯症や成人脊柱変形に対する変形矯正手術など

ディスカッション

上肢、下肢、脊椎、股関節を2ヶ月ずつローテートし医局員全体でのスライドを用いたディスカッション、各班のディスカッションでの症例プレゼンを通して診断の要点や発表の仕方などを勉強します。

病棟管理、術前診察

上級医やスタッフの先生方の指導の元、自分で考え方針を立てつつ、病棟管理や術前診察を通して症例を学びます。病棟や外来で必要な診察手技を繰り返し行うことで、整形外科医としての基礎の部分を学ぶことができます。

手術日

火曜日と木曜日が手術日となっています。各班の症例に助手として参加します。典型的な症例から大学ならではの複雑な症例まで、頭と手を動かして目の前で手術手技を学び経験することができます。

その他の研修

週1日は自己研鑽日となり、外病院での手術手伝いの外勤や自分の勉強に時間を充てることができます。土日も希望次第でけが災害救急などで経験を積むことも可能です。

研修先:帯広厚生病院

1週間の主なスケジュール

8:00  術前/週末の入院患者のカンファレンス
9:00〜 外来、手術、病棟など
15:00 病棟患者のカンファレンス
7:00  手外科勉強会
8:15 リハビリカンファレンス 前日手術/入院患者のカンファレンス
9:00〜 外来、手術、病棟など
8:15 前日手術/入院患者のカンファレンス
9:00〜 外来、手術、病棟など
16:00 骨転移カンファレンス(隔週)
8:15 前日手術/入院患者のカンファレンス、抄読会や学会の予演会
8:15 前日手術/入院患者のカンファレンス
9:00〜 外来、手術、病棟など
休み (オンコール)
休み (オンコール)

経験できる症例
四肢 一般外傷(骨折・脱臼・腱損傷)、切断肢・指、重症開放骨折、四肢軟部組織欠損、神経・血管損傷、膝スポーツ外傷(前十字靭帯損傷、半月板損傷等)、変性疾患、腫瘍性疾患(良性骨軟部腫瘍、転移性腫瘍等)、絞扼性神経障害(肘部管、手根間、尺骨管等)など
脊椎 脊椎・脊髄損傷、骨盤骨折、転移性脊椎腫瘍、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症、変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、化膿性脊椎炎など

執刀成績

年間104件(上肢18件、下肢81件、脊椎6件)

外来日

週に1日が外来日となります。新患および再診の患者さん含めて20〜30人程度です。外来で方針に悩んだ際は上級医に気兼ねなく相談することができます。外来は基本的に午前の枠のみで(午後までかかることもあります)、外来が終わり次第手術に入ることができます。

手術日

三次救急病院であることもあり外傷患者が非常に多く搬送されるので、定期手術に加え連日臨時の手術が入ります。自分が初療から対応した患者であれば、多くの場合は自分で執刀させてもらうことができます。指導医と術前計画を練り、術中の丁寧な指導、術後のブラッシュアップもあるため大変勉強になりました。

その他

休日はオンコール制となっており、日当直の場合もあります。病棟回診を行い、救急患者の診療依頼があれば対応します。また緊急の症例の場合は上級医に連絡し緊急手術となることもあります。

管内唯一の三次救命センターを有しており、地域内の重度四肢外傷患者のほぼ100%が搬送されてきます。また土地柄から農林業や製造業の作業中の事故による重篤な外傷患者も多く、切断指再接着や重度軟部損傷に対する再建等の重度四肢外傷の症例を経験できます。初療から対応した患者であれば、比較的重症な症例であっても上級医のバックアップの下で執刀させて頂ける機会もあり、大変貴重な経験をすることができました。

研修先:函館中央病院

1週間の主なスケジュール

全体カンファレンス(術前・術後)、朝カンファレンス、外来もしくは手術
朝カンファレンス、外来もしくは手術もしくは検査、脊椎カンファレンス
朝カンファレンス、外来もしくは手術
朝カンファレンス、外来もしくは手術もしくは検査
朝カンファレンス、外来もしくは手術
外来もしくは当番もしくは休み
当番もしくは休み

経験できる症例
四肢 糖尿病性or虚血性下肢壊疽、各四肢骨折、股関節・膝関節変性疾患など
脊椎 腰椎変性疾患(手術件数が非常に多い)、椎体骨折・破裂骨折、頚髄損傷など

執刀成績

上肢30例、下肢20例、股関節40例、脊椎30例 程度

外来日

週2-3回の定期外来に加え、週1-5回の新患外来、月1回の土曜外来があたります。定期外来は15-20人程度、新患外来は5-15人を担当します。平日は午前午後とも外来があるため新患を見る機会が多く、commonな症例の勉強にもつながります。

手術日

基本毎日が手術日です。自分の外傷の執刀がなければ上級医の助手に入ることが多いです。自分の手術については上級医とあらかじめ綿密に戦略をたてて臨み、フィードバックをしっかり受けます。上級医執刀の手術からも多くの知識やポイントを得ることができます。

その他

火曜・木曜に神経根ブロックやミエログラフィーの検査があり上級医と施行します。

臨床大学院の制度があり、臨床と研究を並行しておこなっている先生もいらっしゃいます。当番については基本的に主治医制なので自分の担当患者になにかあれば病棟から連絡がきますが、病棟当番は月1回程度です。病棟当番でなければ函館を離れることも可能です。

研修先:釧路市立病院

1週間の主なスケジュール

午前外来、午後手術
抄読会、午前外来、午後手術
午前外来、午後手術
術前カンファレンス、午前外来、午後手術
午前外来、午後手術
休み (オンコール)
休み (オンコール)

※週末は月に1回当番で、その他は休み


経験できる症例
四肢 当院では、大腿骨近位部骨折や橈骨遠位端骨折のようなcommonな外傷の手術から、四肢の切断や、多発外傷など3次救急の初期対応・手術と幅広い症例を経験することが出来ます。また、釧路・根室を含め広範囲の医療圏をカバーしているため症例数もとても多いのが当院の特色です。
脊椎 毎週木曜日が腰椎椎間板ヘルニアなどの変性疾患の手術日です。その他、脊椎外傷も受け入れているため脊髄損傷や、脱臼骨折・破裂骨折などの椎体骨折に対しても臨時で手術を行っています。
手術室・麻酔科の協力もあり、脊髄損傷は受傷から早期に手術を行うことが可能であり、すぐにリハビリテーションへと移ることが出来るのも当院の特色です。

執刀成績

専攻医2年目の1年間の執刀数は185件でした。内容としては、上肢が77件、股関節が35件、下肢が40件、脊椎が33件と偏りなく執刀をすることが出来ます。
執刀のみではなく多くの症例の助手にも入ることができ経験できる症例は執刀数以上です。

外来日

1週間に2日が予約外来日、その他2日が新患外来日となっています。予約外来日の患者数は1日に約40人程度、新患外来日は約20人程度です。また、当院の外来は午前中のみであり、午後は手術に入ることが出来ます。

手術日

水曜日が股関節・下肢の変性疾患、木曜日が脊椎の変性疾患、金曜日が上肢の変性疾患の手術日になっています。また、当院では手術室や、麻酔科をはじめとした他科の協力もあり早期に大腿骨近位部骨折などの外傷の手術を行うことが出来ます。

その他

当院は、月に1回週末の当番が割当たりますが、その他は休みであり、メリハリがしっかりしているのが特徴です。また、休みを利用し学会発表にも行きやすい環境があり、年に数回学会発表に行く専攻医の先生も数多くいます。


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